over the rainbow

いわゆる日記です

IUTeich(IUT理論)の続き

ご本人のブログを読むと(幸いにして日本語でわかりやすく書いているので普通に読むことができる)、数学界には敵が多くて大変なのね。ということがわかりますね。
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その敵ってのは、検索して簡単に見つかるところだと
独ボン大のピーター・ショルツ教授
とか
ですかね。
多分、その奥にいる黒幕ってのが、カタチのない欧米権威主義ってことなんだろうけど。


ただ、IUT理論を理解できない人には、それが超弦理論のように怪しげに見える*1ってのは普通の感覚だと思いますね。(前述のショルツさんが何を思ってIUT理論に反対しているのかはわかりません。凡人ではないのでIUT理論を理解できないってのも違いそうだし。)
人が高次元世界を認識できないのに、9次元*2では成立するとか言われてもねぇ。IUT理論も、足し算とかけ算が強固につながっていない宇宙があるって言われてもねぇ。という感じで。

ある種、直感という正しいものを見る力も大事と昨日の本でも書いていますが、その直感によるとIUT理論は怪しい。どこかに綻びがあるんじゃないか、根本が間違っているんじゃないかと思うのも無理からぬことかと。この宇宙の数学の方式が当てはまらない宇宙を考えなければいけないんだから。

宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃|ブックパス
のレビューで覚書ということで箇条書きがあり、それが大変よくまとまっていると思ったので引用します。

1) inter-universeという意味は2つの世界、従来の数学世界と今一つ加算と乗算の関係性(正則)が崩れる世界を構築する。
2) 2つの世界は並行宇宙的なものより「入れ子」的になっている。
3) 入れ子にはなっているが2つの世界で共有できるものは非常に限られており、両者をつなぐ「通信」がある
4) 通信はある種の豊かな対称性で成立する 別世界の方は可換ではない「遠アーベル群」からなる世界
5) 2つの世界の間にはある種の「歪み」が存在するが、IUTの一つの特徴はこの歪みを定量化する式 ThetaーLinkがあることで2つの世界を数量的に関係づけることに成功している
6) この2つの世界の関係性によって deg(Θ) ≒ deg(q) のような式を構成し、その結果としてABC予想を解決している
7) IUT理論はABC予想を解決することが発端で構築されたが、その世界は従来数学に対する革命であり、もはやABC予想を解決したことよりも数学的な革命をもたらしたことの意義の方が大きい

もともとABC予想を解決しようとは思っていたが、IUT理論を構築してしまうと、それがあまりにも大きな飛躍・革命であって、ABC予想を解決することよりも大きなことを成し遂げてしまった。といったところが肝、なのかな。

*1:私見です

*2:あるいは10次元、はたまたもっと高次元