著作権的にarchive.orgを考える - over the rainbow
の続き
例えば、
「蘇るPC-9801伝説 : 永久保存版 (月刊アスキー別冊)」
を国立国会図書館で検索すると、
https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I000007336539-00
冊子を保管していることはわかる。
予約して来館すれば読めることもわかる。
図書館としての著作権法の規程により、複写も一部であれば可能なはず。
それに対して、
https://archive.org/details/yomigaeru-pc-9801-densetsu/mode/2up
だと、スキャン画像がすべて読めてしまう。
こりゃマズいでしょ。
著作権法は国内に限定されるけど、ベルヌ条約があるんだから。
それこそ、前に書いたとおり漫画村のサーバーが国外だからといって手出しできないと言うことはない。ってのと一緒で。
(とはいえ、国外での捜査は大変だろうけど)
まぁ実際のところ、新書として入手が出来ず、デジタル版の販売もしていないような本であれば出版社に大きな打撃はなさそうなので、放置はされると思うけど。
それにしても、Wayback Machine と同じドメインでこんなことをやっているなんて、全然知らなかったよ。
ネットの魚拓と、冊子の勝手スキャンを同列で考えているとはビックリ。
2022年6月12日追記:
冊子も全部読めるのと読めないのがあって、読めない方は
と書いてあって、1時間だけ借りることが出来る。その間は全部読むことが可能。
と、この辺は図書館のようなサービスをやっているともいえる。
つまり、冊子をデジタル化したのは遠隔者へのサービスであって、誰かが読んでいるときは、他の人は読めないでしょう? ということで唯一性があることをシステム上でも証明している。
これなら、米国内であればフェアユースで通るのかもしれない。日本では通用しないだろうけど。
もしかして、この本の場合はまだ新書で買うことが出来るだろうから、このように中身は公開せず貸出をしてからの公開としている。ってことなのだとしたら、意外とちゃんとしている。
新書で買うことが出来るか否かを、誰がどのように判断しているのかはわからないけど。
ほかの書店も見てみたけど、在庫なしだ。
だとすると、全文読めるのと読めないのの差はなんだろうか?
引き続き調査が必要のようだ。